ラウンド 2 : 有留知広 vs. 折原潤
浅原連合「準メンバー」の有留と、CCC 会長で茨城限定レーティングトップの折原の対決。両者とも青白のコントロールデッキを用いているが、採用している土地など、細部で個々のオリジナリティが出ている。
Game 1
ジャンケンの結果、有留が先行。両者とも《沿岸の塔/Coastal Tower》スタートという、いかにも青白らしい立ち上がりで始まる。
両者とも土地を置き続けた後、ファーストアクションは折原の《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》からの《島/Island》フェッチ。ここから《新たな信仰/Renewed Faith》、《永遠のドラゴン/Eternal Dragon》とサイクリングを重ねる。この間、有留は特に行動をせず、淡々と土地を置き続ける。対する折原も、基本地形の他に《雲上の座/Cloudpost》を置いていく。この《雲上の座》が後々、大きく有留を苦しめることになる。
特に大きな動きもなく数ターンが経過し、いつのまにか折原の場には 3 枚もの《雲上の座》が。《邪神の寺院/Temple of the False God》を含めた僅か 4 枚の土地から 7 マナをひねり出し、《ひっかき爪/Scrabbling Claws》を生け贄にドローに変えてから《アクローマの復讐/Akroma's Vengeance》。場に出ていた 7 枚の土地のうち、4 枚がアーティファクト・土地だった有留、これを阻止することができず、場に残ったのは、《溢れかえる岸辺》を含む 3 枚の土地のみ。さらに有留の《溢れかえる岸辺》の起動を《もみ消し/Stifle》して土地を並ばせない折原。このターン終了時、折原は《正義の命令/Decree of Justice》から兵士トークンを 2 体出し、次のターンに 2 体とも攻撃。
その後、2 枚のアーティファクト・土地を並べる有留だが、それを含めても4枚の土地しかない。対して、大量の土地から膨大なマナが出る折原は次のターン、4 枚の土地から再び《アクローマの復讐》をキャスト。これが通り、有留の場に残ったのは《沿岸の塔》と《島》、そして《上天の呪文爆弾/AEther Spellbomb》のみ。
特に大きな動きがないまま数ターン経過。有留が《忘却石/Oblivion Stone》をキャスト。このターン終了時に折原がサイクリングで《正義の命令》をプレイするが、トークンは出させまいと《もみ消し》する。折原のターン、膨大なマナから《永遠のドラゴン》を召喚してターン終了。返しの有留のターン、すべての土地をタップし、《集中/Concentrate》をキャスト。引いた 3 枚の中に《隠れ石/Stalking Stones》があったので、即座に場に出す。この時点で、既に折原の場には、《永遠のドラゴン》を回転させるだけのマナが。この《永遠のドラゴン》が有留のライフを 5 点ずつ削っていく。これに対し有留は、《忘却石》、《権威の確立/Assert Authority》、《巻き直し/Rewind》で時間を稼ぐ。
有留は 7 マナ出るようになったところで、《正義の命令》サイクリングから 4 体トークンを出し、反撃の狼煙を揚げたいところだが、これは折原の《アクローマの復讐》によってあっさり流れてしまう。ならばと、このターン終了時に《隠れ石》をクリーチャーにし、攻撃開始。これでライフが逆転して 10 対 8。返しのターン、《神の怒り/Wrath of God》をキャストする折原。手札が 2 枚の有留は悩んだすえ《巻き直し》し、《隠れ石》を守ろうとするが、次に折原がプレイした 1 枚がこのゲームの勝負を決定付けた。
《正義の命令》サイクリング
《もみ消し》することのできなかった有留は、12 体ものトークン・クリーチャーによって蹂躙されてしまう。
有留 0 - 1 折原
サイドボード
有留
In: 《賛美されし天使/Exalted Angel》 1 枚、《もみ消し》 1 枚、《次元の突破口/Dimensional Breach》 1 枚、《隠れ石》 1 枚
Out: 《マナ漏出/Mana Leak》 2 枚、《神の怒り》 1 枚、《赤の防御円/Circle of Protection: Red》 1 枚
折原
In: 《急報/Raise the Alarm》 4 枚、《もみ消し》 1 枚
Out: 《翼の破片/Wing Shards》 2 枚、《神の怒り》 3 枚
有留は、サイドボードから秘密兵器の《次元の突破口》を投入。これがどのようにゲームに作用するのか? 対する折原はクリーチャー除去を抜き、《急報》をフル投入し、攻撃的にデッキを変形する。
Game 2
有留先行。1 ゲーム目と同じく、ファーストアクションは折原の《溢れかえる岸辺》。これに対応して有留も《溢れかえる岸辺》で土地をフェッチし、らさらに《知識の渇望/Thirst for Knowledge》をキャスト。《教議会の座席/Seat of the Synod》を捨てる。有留のスタックが解決し、ようやく折原のスタックが解決。《島》をフェッチして、《永遠のドラゴン》をサイクリング。有留は次のターンエンドにも《新たな信仰》をサイクリング。
数ターンの間、折原は《ひっかき爪》を生け贄にしたり、《新たな信仰》をサイクリングして忙しく動き、手に入れた《急報》でトークンを生成、殴りにかかる。このターンの終了時に有留が《正義の命令》でトークン 3 体生成し、折原に襲い掛かる。更にメインフェイズに《上天の呪文爆弾》をキャスト。
折原は次のターンをノーアクションでエンド。返しの有留のターン、3 体のトークンが攻撃し、2 体が相打ちとなる。その後、変異を召喚。これに対し何もしなかった折原は、ターン終了時に再び《永遠のドラゴン》をサイクリングし、更に《ひっかき爪》を生け贄に捧げドローをする。折原のターン、変異に対し危機感を抱いた折原はたまらず《アクローマの復讐》をキャストするが、これは有留の《巻き直し》に阻まれる。
このターン終了時、変異は表返って《賛美されし天使》に。ここから、先程生き残ったトークン 1 体と合わせて 5 点のクロックが開始される。次の折原のターン、《永遠のドラゴン》がキャストされるが、既に場に出ていた《上天の呪文爆弾》によって手札に戻され、5 点のダメージクロックが続く。有留が《集中》をキャストし、手札をより強固なものにする間に、折原もサイクリングなどで必死に手札を揃えに走る。しかし、再召喚された《永遠のドラゴン》はまたも《巻き直し》され、なかなか有留のダメージクロックを止める事ができない。
折原の残りライフが 6 になったところで、有留がサイドボードから投入した必殺の 1枚、《次元の突破口》をキャスト。これが通り場がまっさらになる。土地以外のパーマネントをコントロールしていなかった折原は、《雲上の座》を戻すに留まる。
返しの有留のターン、最初に戻すのは勿論《賛美されし天使》。この最大の脅威に、折原は 2 枚の《雲上の座》の力を借りて、僅か 3 ターンで《アクローマの復讐》を打ち、憎き《賛美されし天使》を葬り去る。今までのお返しとばかりに、今度は折原が逆襲の《永遠のドラゴン》をキャスト。これを対処できなかった有留は、アップキープに土地を戻し変異をキャスト。返しの折原のターン、《邪神の寺院》を戻して《永遠のドラゴン》を回収、1 体目が殴りつつ、2 体目が登場する。
このターン終了時に変異が表返って《賛美されし天使》になり、続けて有留のターン、《忘却石》をキャスト。既に自分で《忘却石》を出していた折原は、これに対応して《永遠のドラゴン》を置くこともできたが何も対応せず。ターン終了時、運命カウンターを置こうとする折原に対応して、有留が《忘却石》を起動、場のクリーチャーが一掃される。
この後、折原は《急報》でトークン 2 体を生成。さらにアップキープに《永遠のドラゴン》を回収、有留にプレッシャーを与え続ける。返しの有留のターン、《神の怒り》の後に変異をキャスト。次の折原のターン、《永遠のドラゴン》を回収し、《アクローマの復讐》で場を一掃。
ここまで除去が乱打されても、ゲームから取り除かない限り何度でも帰ってくる《永遠のドラゴン》。折原のターン、ついに《永遠のドラゴン》が 2 体も登場。このターンの終了時に、有留は《正義の命令》サイクリングからトークンを 6 体生成、自分のターンで全軍突撃し、折原に 4 点与える。これで折原の残りライフはたったの 1。
その折原、《永遠のドラゴン》 2 体アタックで有留のライフも残り 8。更に戦闘後、メインフェイズに折原は《正義の命令》をサイクリング。悩んだ末 9 体のトークンを生成してエンド。これならば次の有留の攻撃を耐えられるはずだった。有留が《正義の命令》を持っていなければ…。
有留、《正義の命令》サイクリング
計 12 体のトークンが一斉に全力突撃し、兵士たちが最後の 1 点を削り取った。
有留 1 - 1 折原
サイドボード、両者なし
Game 3
この時点で残り 3 分。青白対決が 3 分で終わるはずもなく、そのまま引き分けに。
Final Result: Draw Game
UW Control - Aridome Tomohiro / Lord of Magic Championships 2003 | |
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Main Deck | Sideboard |
2 賛美されし天使/Exalted Angel |
1 賛美されし天使/Exalted Angel 1 もみ消し/Stifle 2 マナ漏出/Mana Leak 2 赤の防御円/Circle of Protection: Red 2 因果応報/Karma 1 次元の突破口/Dimensional Breach 2 聖なる場/Sacred Ground 3 波停機/Stabilizer 1 隠れ石/Stalking Stones |
Counterpost - Orihara Jun / Lord of Magic Championships 2003 | |
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Main Deck | Sideboard |
4 永遠のドラゴン/Eternal Dragon |
4 急報/Raise the Alarm 3 赤の防御円/Circle of Protection: Red 3 聖なる場/Sacred Ground 2 精神隷属器/Mindslaver 1 因果応報/Karma 1 象牙の仮面/Ivory Mask 1 もみ消し/Stifle |