ラウンド 5 : 射場本正巳 vs. 猪野健太郎
赤黒の射場本対赤緑の猪野。
過去、ピットサイクルで Finals ベスト 8 に残るなど輝かしい戦績を残すも、HJ に就職しいったんトーナメントプレイを離れていた射場本。先日、HJ を退社してはれて公認大会に参加できる身となり、いきなり PT ボストンに出場するなど、マジック勘はまったく衰えていない模様。週末射場本邸で繰り広げられていた 4 人ドラフトによりマジックにずっと触れていたのもそれに一役かっているのだろうか。
一方の猪野はあまり有名ではないものの、千葉の構築トッププレイヤー。まだ、高校 1 年生ながら、先日のマスターズ横浜予選では、ノア・ボーケン、アレックス・シュバルツマンなど並み居る強豪をなぎ倒して、本戦出場まであと 1 勝まで迫ったこともある。リミテッドはあまり得意ではないようだが、果たして大金星をあげられるだろうか。
Game 1
ファーストアクションは 2 ターン目射場本の《大霊堂の信奉者/Disciple of the Vault》。4 ターン目になってようやく猪野がファーストクリーチャーとして《テル=ジラードの流刑者/Tel-Jilad Exile》を、続いて 5 ターン目に《ファングレンの狩人/Fangren Hunter》となんとか快調にまわり始める。その間、射場本は《屍賊の金切り魔/Nim Shrieker》、《薄暮に働くもの/Duskworker》を召還し地上は止まらないものの、いちおう空を飛ぶ《屍賊の金切り魔》で殴れる状態。
猪野は 6 ターン目《解体/Deconstruct》を《薄暮に働くもの》に使いブロッカーをよけ、《鉄のマイア/Iron Myr》を召還してからアタック。ダメージレースで有利なままの状況を作ろうとする。対する射場本も《粉砕/Shatter》で《鉄のマイア》を割って、果敢に殴りかかり、引けをとらない。こうなると、微妙に効いてくるのが《大霊堂の信奉者》によるライフロスだ。射場本は《モリオックのゴミあさり/Moriok Scavenger》を召還、ブロッカーにするとともに《薄暮に働くもの》を回収。アドバンテージをとりにいく。返しの猪野の攻撃で、《テル=ジラードの流刑者》がブロックした《モリオックのゴミあさり》を《捕食者の一撃/Predator's Strike》でトランプルし本体にダメージを入れていく。ここでライフは猪野 13 に対し射場本 6。射場本は《鏡のゴーレム/Mirror Golem》を召還し、やっと地上が固まる。次のターンに猪野、痛恨のミスをする。《鏡のゴーレム》がクリーチャー(《モリオックのゴミあさり》)を刻印して射場本の場に出ていたのだか、これの能力を、プロテクション(刻印されたクリーチャタイプ)と勘違い、《ファングレンの狩人》がアタックに行き、《鏡のゴーレム》と《大霊堂の信奉者》にブロックされ、《鏡のゴーレム》に 4 点割り振ってしまう。もちろん《鏡のゴーレム》は死なず、こうなると有利になるのは射場本、手札から《浄火の板金鎧/Empyrial Plate》を出し、さらに殴りかかる姿勢を崩さない。もはや猪野の場はがたがた。そのまま押し切られてしまう形となった。
射場本 1 - 0 猪野
Game 2
このマッチのファーストアクションは猪野の《稲妻のすね当て/Lightning Greaves》。返しの射場本は《流血スリス/Slith Bloodletter》。猪野はメインで《静電気の稲妻/Electrostatic Bolt》を《流血スリス》に撃ち、《卑劣漢の大鎌/Scythe of the Wretched》を出してエンド。射場本は《トゲ撃ちゴブリン/Spikeshot Goblin》を召還しエンド。猪野は《ヘマタイトのゴーレム/Hematite Golem》を出して、即《稲妻のすね当て》を装備。射場本は《ヨーティアの兵/Yotian Soldier》を出し牽制するが、猪野の《ヘマタイトのゴーレム》は 5/4 サイズになれるためアタックそしてもちろんスルーされる。猪野の《卑劣漢の大鎌》と《稲妻のすね当て》が微妙にかみ合ってないのだが、先に《卑劣漢の大鎌》を装備するべきだったのだろう。射場本《ヨーティアの兵》と《トゲ撃ちゴブリン》でアタック後《オーガの爆走者/Ogre Leadfoot》をプレイ。猪野《ヨーティアの兵》を《粉砕》後、《ヘマタイトのゴーレム》でアタックするが、《オーガの爆走者》でブロックされる。その後は、射場本は猪野の《ヘマタイトのゴーレム》のアタックを《トゲ撃ちゴブリン》でブロックした後《水晶の破片/Crystal Shard》で回収というややマニアックな方法でかわし続ける。ほかのクリーチャーを召還して、射場本にダメージを通す構えを作りたいところだが、猪野の場には後続のクリーチャーが出ない。このブロック回収のサイクルが終わったのは、射場本が《屍賊のシャンブラー/Nim Shambler》、《トゲ撃ちゴブリン》と仕掛けたタイミング。猪野が射場本のエンドに《屍賊の嘆き/Wail of the Nim》で除去を試みるが、射場本は小考の後《トゲ撃ちゴブリン》を生贄にしてそれをかわす。
こうなると、7/1 サイズの《屍賊のシャンブラー》というアタッカーを得た射場本は俄然有利。しかも《水晶の破片》のご加護つき。《薄暮に働くもの》というお供もつれて《屍賊のシャンブラー》がアタックに行けば、《生きている蟻塚/Living Hive》すらもチャンプブロックで蹴散らされ、もはや猪野の場にはクリーチャーが何も残らず。数ターン後、猪野はそのまま押し切られることとなった。
射場本 2 - 0 猪野