準々決勝 : 森勝洋 vs. 横須賀智裕
サイクリング VS 親和ストーム。
旧式のデッキと最新型のデッキが激突する準々決勝。奇しくも、決勝トーナメントのブロック分けが東京と神奈川が 4 人 4 人に別れ、準決勝でそれぞれ東京代表と神奈川代表が決定し、決勝では『京浜対決』が行われる図式だ。
さておき、横須賀のデッキを見た森勝は一言。
『勝てなさそうー』
森勝の《アクローマの復讐/Akroma's Vengeance》が決まるか、そうさせる前に横須賀のストーム《時間の亀裂/Temporal Fissure》が決まるか。
舞台は整った。
役者も揃った。
さあ、祭りの始まりだ。
Game 1
先攻を取ったのは横須賀。
『事故らなければいける！』とは横須賀の弁。まずは《上天の呪文爆弾/AEther Spellbomb》から立ち上がり、森勝は《大闘技場/Grand Coliseum》のプレイから《永遠のドラゴン/Eternal Dragon》のサイクリングとマイペースにサイクリングの下地を作っていく。
思うようにアーティファクトを引き込めない横須賀は、3 ターン目の森勝のエンドに《知識の渇望/Thirst for Knowledge》を打ち込んで、なんとか《威圧のタリスマン/Talisman of Dominance》までつなげる。
さて、ここまでの間に横須賀が展開し切れなかったということは、森勝の《アクローマの復讐》が突き刺さる可能性がメキメキ上昇しているという事になる。仮に、今《アクローマの復讐》を森勝が放った場合、横須賀のパーマネントは 0 になる。
《流れ込む知識/Rush of Knowledge》を撃ち込んで《金粉の水蓮/Gilded Lotus》のコスト分、5 枚のカードを引き込むものの、見事なまでに土地ドロー。
お互いに『つらいー』『ウソだろー』の応酬。
しかし、パーツは揃わないながらもドロー系カードを引き続けた横須賀は、さらに《マイアの処罰者/Myr Enforcer》 《金属ガエル/Frogmite》《金属ガエル》と連打した後に《時間の亀裂》！
土地と《稲妻の裂け目/Lightning Rift》と《正義の命令/Decree of Justice》トークン 1 体しか無かった森勝は、一応スタックでサイクリングを試みるものの、次のドローを確認するとサイドボードに手を伸ばした。
横須賀 1-0
Game 2
事前のレシピ公開により、横須賀のメインにカウンターが無いことを知っていた森勝は、なんとしても《アクローマの復讐》まで持ち込んで勝利をもぎ取りたかった。
森勝にとって大誤算の 1 本目となってしまったのだ。
しかも、横須賀は序盤に思うような展開ができずに苦しんでいたのだから余計に、だ。
2 本目に立て直せるか？それとも横須賀が最新鋭のデッキで旧式デッキに引導を渡すのか？
今度は 2 枚のアーティファクト土地から《発展のタリスマン/Talisman of Progress》へつなぎ、2 ターン目に《金属ガエル》を召喚した横須賀。
一方の森勝は、サイクリングをする以外に手を打ってこない。
そのスキに、《物読み/Thoughtcast》から《時間の亀裂》を撃ち込んで土地 2 枚を手札に戻し、《アクローマの復讐》までの時間を大幅に遅らせる横須賀。
森勝は《稲妻の裂け目》のサイクリングで《金属ガエル》を除去するが、具体的なアクションは何も起こしていない。しかも、手札に《アクローマの復讐》も無い。
横須賀は、来るべき《アクローマの復讐》に備える《踏みにじり/Override》を 2 枚手札に溜め込んで備えるが、今回は序盤の展開がうまく行った代わりにドロー系カードに恵まれない。
《永遠のドラゴン》を召喚して攻勢をかけようとする森勝だったが、これは横須賀が《野火/Flashfires》で森勝の《平地/Plains》をなぎ払ったうえで《上天の呪文爆弾》で送還。再召喚を許さない。
しかし、動けない横須賀に対して森勝はさらに追弾を叩き込む。
《永遠のドラゴン》サイクリングから《平地》を引き込んで《霊体の地滑り/Astral Slide》、そして変異で《賛美されし天使/Exalted Angel》と強打。
その際に、横須賀は森勝がフルタップしたのを確認。対応して《知識の渇望》をプレイ。返しのターンに 5 つのスペルを経由しての《時間の亀裂》を森勝に叩き込み、《賛美されし天使》と土地 5 枚が送還。
再び時間を得た横須賀は召喚していた《マイアの処罰者》で攻撃を仕掛けようとするが、《霊体の地滑り》を戻さなかったために《マイアの処罰者》が思うように攻撃に参加できず、再び時は動き出す。
土地が揃い始めた森勝は、再び変異で《賛美されし天使》を召喚。《霊体の地滑り》で帰って来た《賛美されし天使》が、横須賀への復讐をアクローマに代わって開始する。
ついにダメージクロックが掛かった。
《アクローマの復讐》用に温存しておいた《踏みにじり》を 2 枚目の《稲妻の裂け目》に使って生き残りの術を求めた横須賀だったが、結局何も引けないまま森勝が降臨させた 2 枚目の《賛美されし天使》を見上げたまま、横須賀の茶色い陣営は色褪せていったのだった。
1-1
Game 3
先攻が横須賀に返り、残り時間 20 分で 3 本目が始まった。
横須賀が《威圧のタリスマン》を出せば、森勝は《稲妻の裂け目》で応える。
畳み掛ける横須賀は、追加の《威圧のタリスマン》から 2 枚の《物読み》を強打。まばたきしている間に《マイアの処罰者》《金粉の水蓮》と連絡し、森勝のエンドには《知識の渇望》とやりたい放題。
横須賀の勢いは止まらない。
この機を逃すなとばかりに《マイアの処罰者》をコントロールしている状態での《流れ込む知識》！
これは《稲妻の裂け目》コントロール下のサイクリング連打で除去した森勝だったが、《金粉の水蓮》をコントロールしている横須賀は 5 枚のカードを得る。
さらに追加の《マイアの処罰者》を送り込み、手札には当然の如く《踏みにじり》を携えて。
この《マイアの処罰者》もサイクリング連打によって除去して見せた森勝だったが、返しのターンで横須賀は《野火》をプレイして森勝の《平地》 2 枚に放火。
手札に《苦悶の触手/Tendrils of Agony》を抱えた横須賀は、いよいよこのゲームにケリをつけるべくドローサポートに手を付ける。
と、そこには《時間の亀裂》。
そして手札にはたくさんの軽量呪文が。
横須賀、1 人激動完成。
そして森勝はこのマッチ。一度も《アクローマの復讐》を引けなかったのだった。
横須賀 2-1
Final Result: 横須賀 Wins!!
| WR Cycling - Mori Katsuhiro made by Morita / Lord of Magic Championships 2003 | |
|---|---|
| Main Deck | Sideboard |
4 永遠のドラゴン/Eternal Dragon 3 賛美されし天使/Exalted Angel 2 トリスケリオン/Triskelion |
3 因果応報/Karma 2 象牙の仮面/Ivory Mask 4 赤の防御円/Circle of Protection: Red 1 抹消/Obliterate 1 滅殺の命令/Decree of Annihilation 2 拭い去り/Wipe Clean 1 アクローマの復讐/Akroma's Vengeance 1 正義の命令/Decree of Justice |
| Storm - Yokosuka Tomohiro / Lord of Magic Championships 2003 | |
|---|---|
| Main Deck | Sideboard |
4 金属ガエル/Frogmite 4 マイアの処罰者/Myr Enforcer |
2 もみ消し/Stifle 2 袖の下/Bribery 3 踏みにじり/Override 2 紅蓮地獄/Pyroclasm 2 野火/Flashfires 2 無効/Annul 2 ブルードスター/Broodstar |